インフルエンザの治療薬といえばタミフル

インフルエンザは急性感染症のことで、症状としては38度から40度の高熱や悪寒、筋肉痛、関節痛、頭痛などの全身症状が出て、喉の痛み、咳、痰といった気道での炎症症状が発症します。
風邪と似た症状ですが、風邪よりも重症化することが多く、世界的に見れば毎年25万人から50万人の死者が出ています。
特に体力の弱い子どもや高齢者ではそのリスクが高いといえます。

一方でインフルエンザの治療といえば、タミフルが登場するまでは対症療法しかありませんでした。
対症療法としては、暖かい場所で安静にして水分を十分に摂り静養することで、空気の乾燥にも注意する必要があります。
特にインフルエンザが増殖するのが喉の付近であり、酷く腫れるため喉の湿度を保つことが重要で就寝中もマスクの着用をするといったことに効果があります。
また感染症であるため他人にうつさないように外出は極力避けることや外出する際にはマスクを着用し、くしゃみなどで飛沫感染させないように注意しなければなりません。

高熱が出る場合には解熱剤を利用するのが良いですが、微熱程度は返ってインフルエンザを熱によって排除しようという免疫作用を阻害するため避けるのが無難です。
ただ体力がない子どもや高齢者でインフルエンザが疑われる場合には、病院で適切に治療してもらうことが重要です。
なお、市販の総合感冒薬は対症療法であり、タミフルのような抗インフルエンザ薬とは異なりインフルエンザの増殖を抑える効果がないことに留意する必要があります。
いずれにしても暖かい環境で十分に静養できる環境で、身体の免疫力によってインフルエンザを排除するのがタミフルが登場するまでの治療法でした。

現代では、抗インフルエンザ薬のタミフルの登場により、インフルエンザの増殖を抑えることができるため対症療法に比べて短期間の治療が可能です。
ただしここで注意しなければならないのがタミフルはあくまでもインフルエンザの増殖を抑える作用であり、殺菌する効果はなく、このため発症後48時間以内であれば有意に羅患期間を短縮できるものの、48時間以降の有効性はまだ良くわかっていません。

タミフルの服用方法について

タミフルにはカプセルとシロップがありますが、一般的にはカプセルが使用されます。
有効成分はオセルタミビルというものです。
オセルタミビルはインフルエンザが細胞に寄生し他の細胞に感染を広げる際に必要なノイラミニダーゼという酵素の働きを阻害するというものです。
これにより他の細胞への感染ができなくなり、インフルエンザによる症状の悪化を防ぎます。
このためタミフルはノイラミニダーゼ阻害薬に分類されます。
インフルエンザが増殖しないことにより身体の抗体がインフルエンザを攻撃してより早く排除することが可能になり、より早い服用によって症状を出させずに済むことも可能です。

タミフルの服用方法はタミフル75mgの場合には1日2回服用し、これを連続5日間行います。
なお、タミフルは病院で処方される薬であるため、そのさいには医師から服用方法と副作用などのリスクが説明されます。
タミフルの働きはあくまでもインフルエンザの増殖を抑えることです。
インフルエンザを追い出すのは身体に備わっている抗体が行うもので、症状が出なかったり、または症状が緩和したからといって服用を中止してはいけません。
また解熱作用などはありませんから、タミフル服用後に発熱することもあります。この場合は必要に応じて解熱剤を使用するなど対症療法を行いましょう。

タミフルの副作用としては下痢や嘔吐、吐き気、腹痛といったものがあります。
また尿の量が減ったり、血便が出るといったものも報告されています。いずれの症状が出た場合には病院で医師に相談する必要があります。
またアナフィラキシーショックなど重たい副作用もあり、このため服用し始めたのさいには身体の異常に注意しなければなりません。
またタミフルでもっとも注意しなければならないのが精神神経症状の異常です。
これはタミフルとの因果関係ははっきりしておらずインフルエンザでも発症する可能性があり、そのさいには幻覚や妄想、意識障害、けいれんなどがあります。